A.C.P.C.提携講座 ライブ・エンタテインメント論
提携講座/登壇講師インタビューseason 2
CHAPTER.3
音事協の会長として今後の抱負
― 最後になりますが、このたび音事協(一般社団法人日本音楽事業者協会)の会長に就任なさいました。今後の抱負をお聞かせください。
堀:音事協は50周年を迎えました。これまでの50年間は、芸能プロダクションという仕事を何とかして世の中に認めてもらおう、マネージャーの地位をちゃんと確立しようなどの取り組みで、諸先輩方々は、本当にご苦労の連続だったと思います。
高度経済成長の下で、テレビの発展とともに延びてきた業界でもあるのですが、ここ数年で世の中が変わってきています。ついては先をみて、変化にも瞬時に対応しなければいけない。その部分で言いますと、組織を変えていくことを考えています。手早くこなしていく実務性がどんどん求められていますので、ベストなシステムを業界の中で作って、次の人にバトンを渡せればいいなと思います。
もう一つは、演歌・歌謡曲をちゃんと守って、次に継いでいくこと。例えば伝統芸能であれば、一子相伝や弟子入りして名前を受け継いでいくことで伝統を守りながら、国の援助も受けています。
しかし流行歌・演歌・歌謡曲というジャンルは、歴史も浅いし一子相伝で伝えるものでも名跡を継ぐものでもないし、放っておけば聴く人口がどんどん減っていきますよね。
しかし歌い継ぐべき歌というのもあるし、そういうものをちゃんと保護していきたい。
演歌・歌謡曲はどうも年配の人のものと括られてしまっているので、こちら側から新しいファン層を開拓し、若い世代まで広げていくことを、10年くらいかけて努力していきます。また、音事協50周年記念のアニメ映画『ジョバンニの島』を2月に公開するのですが、一人でも多くの方に見て頂きたい。今はまずそれに尽きますね。あとは実務をどんどんこなしていく感じですかね。
― ありがとうございました。
(次回は、ウォルト・ディズニー(株)エグゼクティブディレクターの目黒敦さんです。)
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