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A.C.P.C.提携講座 ライブ・エンタテインメント論
提携講座/登壇講師インタビューseason 1

Interviewee

REC.005 松尾健司さん

(株)J-WAVE
編成局制作部長

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CHAPTER.3
書を捨て、街へ出よう!

― (10)「書を捨て、街へ出よう!」では、座学だけでは企画力は身につかない、。体験的にいろいろな人に会い、様々な場所へ出かけてみようとお話いただきました。

松尾:これは寺山修司さんの言葉です。この間もいいタイトルを思いついたときは、車で渋谷を走っていたときでした。商業施設で「ヒカリエ」って出来ましたよね。最近こういう、日本語なのか英語なのか分からない名前があるなと思っていて、そういうものがないか、日本語でいいタイトルをつけられないかと考えていたんですよ。それはヒカリエを見なかったら気がつかなかった。

― あれはいいネーミングですよね。

松尾:そうですよね。凄く素敵だなと思って。街にはヒントになるようなものが転がっていますね。パソコンで検索すると、例えば「ライフ」で検索したら、それにまつわる言葉しか出て来ない。だから「ライフ」って検索し続けていても、ヒカリエには絶対たどり着かないです。

松尾先生は、何から何まで自分でやらないと気が済まないタイプですか?

松尾:20代まではそうでしたね。でも30代になって気がついたことは、音楽ならロックもブルースも、ソウルもヒップホップもすべて詳しい、そんな人はいないですよ。じゃあ、こういうことだったらあの人に聞けばいいんだなと、そういう人をどれだけ知っているかが、最後は強いなと思っています。所有という概念にとらわれなくなったときに自分が広がりましたね。

そういったことで企画に変化はありましたか?

松尾:制作会社の方とか、ぜんぜん関係のない出版社の方に企画書を書いてもらう事もあるんです。これはこの人の方が得意だろうな、ということがあるじゃないですか? 例えばエコロジーのことだったら、エコ雑誌の編集長に考えてもらう。そうすると、なるほど、いま一番のトピックスはこれだなとわかります。全部自分でやらないと思ったときに、凄く楽になりましたね。

ラジオを好きになったきっかけを教えてください。

松尾:やっぱり音楽でした。僕が子どもの頃は、ラジオから一番いい音楽が聞こえて来たし、それしか情報がなかったですよね。

1963年生まれですよね?

松尾:63年、兎年です。ビートルズ、サイモン&ガーファンクル、カーペンターズ、レッド・ツェッペリン、とにかくいい音楽は全部ラジオから教えてもらいましたし、それを紹介していた言葉も僕は覚えていますね。ナイジェリアの音楽とかにも出会って、そうするとその国の文化にも触れられるじゃないですか。そういうのが面白かったのかな。

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