A.C.P.C.提携講座 ライブ・エンタテインメント論
提携講座/登壇講師インタビューseason 1
CHAPTER.3
アニメはクール・ジャパンの原動力
― かつてアニメは子どもたちのものという意識が強かったのですが、今は違いますね。
夏目:アニメは子どもの見るものであって、漫画やアニメばっかり見ていないで勉強しなさい、と言われた時代がありましたよね(笑)。でも子どもたちの見るもの、いつか卒業しなくちゃいけないと言われていたものを、大人になっても好きでいいじゃないか、漫画を読んでいたっていいじゃないかと、時代が段々変わっていった。どんどんオタク文化が醸成されていって、最近ではサブカルチャーから立派なメインカルチャーのひとつになってきたという時代の変化がありますね。
― 講義のなかで「アニマジックinドイツ」や「ロス アニメエキスポ」など、世界中のアニメファンの現場を紹介していただきましたが、海外でもコスプレにのめりこんでいる大人が多いですよね。
夏目:コスプレ文化は凄く支持されています。海外の人の方が仮装に対する抵抗はないですね。ちょっとしたお祭りやパーティーの時にみなさん仮装されますし、仮装の文化に対して親和性があって、日本よりもイベント会場に来るときにコスプレをされる方は多いです。
― 日本はクール・ジャパンという海外戦略を進めており、特にアニメはその原動力になっていますね?
夏目:そうですね。国策産業とまでは言わないですけど、日本が海外に輸出できるものを増やしていくために、アニメや漫画を起爆剤にして、海外の人たちと日本文化との親和性を深めるのが政府としては多分一番の狙いなのでしょうね。カルチャーにはいろんな側面があって、アニメの場合は、実写の作品がなかなか輸出できなくても、付随するゲームだったり、そういうもので日本にシンパシーを持つ世代を育てていこう、そして産業も一緒に輸出していければ、ということだと思います。
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