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A.C.P.C.提携講座 ライブ・エンタテインメント論
提携講座/登壇講師インタビューseason 2

Interviewee

REC.006 杉本誠司さん

(株)ニワンゴ代表取締役社長/(株)ドワンゴコーポレート本部広報部長/株式会社ドワンゴコンテンツ ニュースプラットフォーム部長

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CHAPTER.3
オリジナル性とは、僕らの言葉だと『ユニークである』ということ

― 御社に入社したい学生は凄く多いと思います。そこで学生はこれからどんなことを勉強していけばいいでしょうか?

杉本:特にここは工科大学なので、いわゆるコンピュータサイエンスみたいなところに関しては、もっと興味を持って欲しいですね。いろんなソフトウエアは結局プログラムで組まれているわけで、それがどういう構造であるか。例えばインターネットはそもそもどういうものか、といった全体の構造。インフラとしてどういうものか、どういう機械と機械が、どういう線でつながっているのかなど、いつも「これは何でできているのか」と考えて、知っておいて損はないと思います。

― 御社は独創的でオリジナル性の高いサービスを生み出していますが、何か秘訣はあるのでしょうか?

杉本:オリジナル性とは、僕らの言葉だと「ユニークである」ということです。ユニークとは面白いという意味ではなくて、「唯一の」ということです。唯一性があればあるほど競合はいませんので、競合がいなければやりやすいわけです。
ただ競合がいないユニークなものは、逆に言うとあまりないので、「それって何だ」という話になります。オリジナルなもの、ユニークなものとは何かを考えると、なんだか禅問答みたいになるんですよ。

― なるほど、そうですね。

杉本:オリジナルなものは世の中にたくさんあります。それは、何らかの理由があるからオリジナルである可能性が高いわけです。誰もやっていないもので、これはいいですよっていう話があるとしても、もしかしたらすでにそれをやったことがある人がいるかもしれないから、それは調べないといけない。
例えば炭酸入りのお茶がないということは、それが単に変わっているだけで、美味しくないからそもそもやっていないかもしれない。やったことはあるけれど、ほとんどの人が美味しくないと思ったからなくなった可能性もあります。その辺は徹底的に調べて情報を整理する。そこで「前に進める可能性はあるか?」と突き詰めるときに、そのための根拠も必要で、それはやっぱり情報量だと思うんです。勢いよりも、客観的な根拠の方が説得力がありますよね。
僕らの会話は「何で?」から始まるんです。誰にでも常識や固定観念がありますが、そこに果敢に疑問符を持っていくことが思考として大事です。
なので新しい発想は、最初にアイデアを出したときに「何を言ってるの?」と言われるかが、オリジナルに向かっていくひとつのバロメーターかと思うんです。

― ありがとうございました。

(次回は、(株)ホリプロ代表取締役社長、一般社団法人日本音楽事業者協会会長の堀義貴さんです。)

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