A.C.P.C.提携講座 ライブ・エンタテインメント論
提携講座/登壇講師インタビューseason 4
CHAPTER.2
気が散らない人を望んでいる
― 堀先生にはやる気を起こす、何か特別な方法がありますか?
堀:僕はいつでもネガティブシンキングで、そこから方法を考えながら自分のモチベーションを上げていきます。僕はポジティブシンキングが全然できなくて、最悪のことばかり考えています。上手くいったと思った瞬間にやばいなと思い、売上がいいと思った瞬間には、来年は落ちるというところから考えをスタートする。中途半端な見込みだけで予算を立てないで欲しい、と会社では言っています。全社で共通して認識しているのは、前年より売上を上げることで、他の二次的な要素は一切感知しないことです。プラスしたら上がり、それは還元する、下がったら減る。分かりやすいでしょう、という話を2年くらい前からしています。
― 2015年の採用試験はいかがでしたか?
堀:今年は一流大手企業が試験を後倒しにしました。我々はいつも通りの時期に行ないましたが、内定者全員が入社したわけではありません。我々くらいの規模の会社より数千人とかの規模じゃないと人材確保は難しいのかなと思いましたね。
― 堀先生はどんなルーキーを望んでいますか?
堀:こういう言い方は嫌ですけど、気が散らない人を望んでいますね。仕事の壁にぶち当たったときに、辞めてしまったら次はもっと辛いと思うんですよ。一度決心したら、最低でも3年間は失敗を恐れずに、どんどん前向きにやって欲しいです。
― 最近読まれた本で良かったものを教えてください。
堀:最近読んだ本を忘れちゃって、同じ本を買っちゃうんです(笑)。歴史モノが一番好きで、『物語ドイツの歴史-ドイツ的とは何か』(阿部謹也著、中公新書)が面白かったけど、『もし、シェイクスピアがスター・ウォーズを書いたら~まこと新たなる希望なり~』(イアン・ドースチャー著、河合祥一郎訳、講談社)を挙げてみます。これはシェイクスピアの訳をやっている、東大の河合先生が真剣に訳した本なんです。スター・ウォーズをシェイクスピア風に書いた作者の本を訳し、ハムレットの台詞をもじったりして、何だかわからないけど、このスター・ウォーズのパロディはドリフターズの「もしもシリーズ」みたいに面白かったですね。
「もし、シェイクスピアがスター・ウォーズを書いたら~まこと新たなる希望なり~」(著者:イアン・ドースチャー/訳:河合祥一郎/講談社)
― 誠にありがとうございました。
(次回はエイベックス・グループホールディングス株式会社代表取締役CMO林真司さんです。)
バックナンバー season 4
年別記事一覧