A.C.P.C.提携講座 ライブ・エンタテインメント論
提携講座/登壇講師インタビューseason 4
CHAPTER.2
自己実現を高い目標で持つ!
― 林先生は、社員に対していつもどんなことを求めていらっしゃいますか?
林:失敗から学ぶことは必要だと思います。失敗に対して素直に向き合えない人は、何回も同じ失敗をしますよね。そこで大切にして欲しいのが、失敗からどう学ぶか。そして諦めるバーをどこに置くか、この二つです。僕らとしては、3年の期間は会社として与えようと思っています。そのなかで「そこで諦めちゃうの?」というところを喚起しつつ、バーを少しずつ上げてあげる。この辺がうちのマジックかもしれない。それから僕は、反対のための反対には応じない。これは、やる前から諦めるというか、そんなことをやったって売れないという、縦割り組織にありがちな問題です。それを打破するエネルギーは、やっぱり作り手の情熱だと思うんですよ。でも、情熱だけじゃ打破できないから、ロジックが必要になる。ですから、情熱とロジックをどれだけ持って、さらに作れるかということを、繰り返し繰り返しやるしかないと思っています。
― どんなルーキーを必要としていますか?
林:元気です。絶対的に必要な人材は元気。体力も元気のうちかもしれませんね。やはり自己実現力の高い人はいいですよね。仕事的には新しいアーティストを創ることでも、自分のビジネスモデルを作るでもいいし、あるいは5人くらいのリーダーの中で親分として肩で風を切って業界を歩きたいとか、動機は何でもいいですよ(笑)。元気で自己実現を高い目標で持っている人を、ルーキーとしていちばん欲しいですね。
― 御社に入社したいという学生は、どのようにしたらよろしいでしょうか?
林:エイベックス・グループのホームページに採用情報があります。アルバイトから社員登用の機会もあるので、職務内容など細かくチェックしていただきたいと思います。応募総数は公表していません。採用までには約半年程かけて絞ります。今年は高校を卒業した18歳の女性の採用もありました。
― 最近読まれた本で、良かったものを教えてください。
林:僕は歴史が好きで、小説もノンフィクションも歴史の本を読みます。司馬遼太郎さんを読みながら、半藤一利さんの昭和史とかを読んでいると凄く色々なことがわかる。一冊に絞るなら、半藤一利さんの『幕末士』です。なんだかんだ言いながらも、幕末の様々な大きい流れが今の世の中にもあると思うんですよ。それを集約しているのがこの一冊。少しでも歴史に興味がある人はぜひ読んでもらいたいですね。
「幕末士」(著者:半藤一利/新潮社)
― 本日は誠にありがとうございました。
(次回はヒップランドミュージックコーポレーション取締役執行役員、ロングフェロー代表取締役、一般社団法人日本音楽制作者連盟理事の野村達矢さんです。)
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