×

会員ログイン

ログイン名
パスワード

A.C.P.C.アーカイブ限定コンテンツ A.C.P.C close up

A.C.P.C.提携講座 ライブ・エンタテインメント論
提携講座/登壇講師インタビューseason 7

土屋敏男さん
Interviewee

REC.001 土屋敏男さん

日本テレビ放送網(株)社長室R&D日テレラボ シニアクリエーター

プロフィールの詳細


CHAPTER.2
テレビは世帯視聴率から個人全体視聴率へ

テレビ界が大きな過渡期を迎えていることを、学生の誰もが気づきます。それは、2020年度からテレビはこれまでの世帯視聴率から個人全体視聴率になることです。その現場におられる土屋氏は昨今のこんなことから話し出しました。

「2019年現在の日本のネットとテレビの関係を言いますと、TikTokもメルカリもTwitterもAbemaTVも勝負に出るときは、テレビスポットを大量投下する。また、テレビはNHKが随時同時配信を2019年度にスタートしました。そしてテレビは世帯視聴率から個人視聴率の採用(2020年度)になります」

世帯視聴率から個人全体視聴率への移行についての説明です。

「個人全体視聴率とは? 視聴率調査世帯(関東地区・900世帯2200人)の内の4歳以上の調査対象者全員の視聴率のことを言います。これまでの世帯視聴率とは、テレビ所有世帯のうち、どれくらいの世帯がテレビを観たかを言い、今後の個人全体視聴率とは、テレビ所有世帯のうち、何人の人がテレビを観たか、ということになります」

それでは、「個人全体視聴率」に移行する背景(2020年4月スタート想定)にはどんなことがあるのでしょうか?

ビデオ・リサーチの新視聴率計画を土屋氏はこう説明します。

  • 1.視聴率の全地区対応→「個人視聴率」「タイムシフト」「52週化」
  • 2.サンプル拡大→関東1都6県で2700世帯(約6700人規模)全国視聴率で7000世帯(約15000人規模)
  • 3.テレビ&デジタルの対応→タイムシフトにも対応した全国視聴率の算出。全国視聴率を利用して、視聴人数発表予定

日本テレビはビデオサーチに先んじて今年から個人全体視聴率に対応しているそうです。

先ほど「新しい番組(コンテンツ)は技術の進化とともにやってくる」と土屋氏は言いましたが、そのために学生は今、何をしたらいいのか、提言してくださいました。

「映像制作技術は今後の商品価値が高い。それを学ぶにはテレビ業界が最適です。そこでゴールは独立した映像制作者だとして、僕はこんなことをみなさんに伝えたいと思います。

  • 1.死に物狂いで英語を勉強する。
  • 2.編集ソフトを使いこなすのは当たり前。
  • 3.新しいコンテンツの動きに敏感に。
  • 4.新しいテクノロジーへのアンテナを張る。
  • 5.優れた現場にはお金を出してでも参加する。

土屋氏は「今の高校球児のゴールがメジャーリーガーになったように、日本の映像制作者のゴールもグローバル映像プラットフォーム(Netfrix、Amazon、Disney+、AppleTV+など)になっていきます。映像コンテンツをグローバルに供給する制作者を目指すのは時代の必然です」と映像の世界を目指す学生には、勇気がわいてくる内容で講義を締めくくりました。

ページトップ

Copyright©ACPC. All rights reserved.