A.C.P.C.提携講座 ライブ・エンタテインメント論
提携講座/登壇講師インタビューseason 7
CHAPTER.2
スポーツマネジメントとSDGs
講義の中盤、久保田さんは自身の専門分野であるスポーツマネジメントについて、自らの経験を重ねて話します。
「スポーツマネジメント(スポーツに関わるすべての活動に対してのマネジメント)は、経済ばかりではなく、社会的効果について『私は社会のためにこうありたい』など自身の使命や考えを語ることが大切です。 ここでスポーツに無関心だという方にもスポーツの特性を理解してもらいたいのですが、①無形性(試合にはカタチがない)②同時性(生産と消費が同時に進行する)③消滅性(在庫ができない。交換もできない)④異質性(提供する商品が毎回異なる)⑤多様性(歓びだけでなく、苦痛もある)があります。
資料:『スポーツ事業マネジメントの基礎』金森喜久男著、東邦出版
無関心な方でもスポーツとの接点を増やし、スポーツとの出会いを増やすことでスポーツマネジメントには興味が持てるかもしれません。社会の課題解決の手段として『スポーツの価値、スポーツでできること』を考えていただければと思います」
続いて久保田さんは、FC東京のSDGs(2015年9月に国連の持続可能な開発サミットで採択)の取り組み方をこう語りました。
「我々はSDGsの本質を、『世界はつながっている』、『そして私も起点』と考えています。FC東京では、ゴミのリサイクルはもとより、ペットボトルを繊維にしてエコバッグをつくり、スタジアムで販売しています。これは福祉作業所とスタジアムが協力し合って縫製から袋詰めまで行い、サポーターはその工程をホームページなどで知ることができます。値段は900円ですが、いつも完売です。継続することと、積極的な情報発信で次につなげていきたいですね」
また、Jリーグも社会連携活動『シャレン!』を推進し、誰一人、取り残されることのない社会のために、地域活性化に取り組んでいるそうです。
久保田さんは、子どものころからサッカーを始め、プレヤーばかりではなくクラブのフロント職員としても活動してきました。現在もスポーツマンの視線からスタッフとしてさまざまな取り組みを行っています。そんな久保田さんだからこそでしょうか、スポーツの魅力や価値を具現化したキーワードで講義をしめくくりました。
スポーツで「人生」が変わる!
スポーツで「社会」を変える!
スポーツで「世界」とつながる!
スポーツで「未来」を創る!
〜スポーツが変える。未来を創る。Enjoy Sports,Enjoy Life〜
資料:文部科学省(スポーツ庁政策課)第2期(2017〜2021年度)スポーツ基本計画
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