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A.C.P.C.提携講座 ライブ・エンタテインメント論
提携講座/登壇講師インタビューseason 7

松尾健司さん
Interviewee

REC.010 松尾健司さん

(株)J-WAVE コンテンツマーケティング局 局次長 エグゼクティブプロデューサー

プロフィールの詳細


CHAPTER.1
番組制作のキーワードは、「エンゲージメント」

松尾さんは、ラジオ・プロデューサーの仕事を説明するにあたり、自身が担当のレギュラー番組『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ、増井なぎさ、月曜〜木曜9:30-13:00)、J–WAVE とBS朝日のコラボによる『WHAT’S WELLNESS?〜ココロとカラダがよろこぶラジオとテレビ〜』(2019年5月)、ライブイベント『TOKYO GUITAR JAMBOREE』(2019年3月両国国技館で開催)などを動画で紹介し、その制作プロセスについて話し、学生たちは、ラジオ・プロデューサーの仕事がラジオ番組づくりだけではなく、動画コンテンツやライブ・コンテンツなども手掛けるマルチさを知ります。

学生たちには、SNSを見てラジオを聴こうとする一連の流れがあり、SNSがトレンド入りを知る手がかりとなっています。また、インターネットラジオサークルに所属し、番組をつくって放送している学生もいるなか、松尾さんの興味深い、新しい話題が続いていきます。

スクリーンではJ–WAVE がこれまでGYAO!、Twitter、YouTube 、LINE 、NewsPicks 、AbemaTVなどと一緒に取り組んだ企画が紹介され、次に松尾さんは、ここ3〜4年で大きく変化しているRADIO×DIGITALの世界についてこんなことを話しました。

「ラジオ局のコンテンツがプラットフォームに売れることによって、デジタル時代のラジオは、音声コンテンツをどう制作して、どこに流通させるかを考えていく時代になりました。GoogleがPodcastの制作会社を買収し、また、Spotifyが音声コンテンツに力を入れているように、巨大なプラットホームが音声コンテンツに接近してきています。SNSはあくまでプラットホームで、さまざまなコンテンツを欲しています。今もラジオは無限大の可能性を秘めています」

松尾さんは、ラジオ業界の今とラジオの強みについて解説します。

「現在、リスナーは減少傾向ですが、下げ止まっています。ある調査によると12〜69歳では1週間で平均12.7時間ラジオを聴いています。今いるエリアで放送しているラジオ番組を無料で聴くことができるアプリradiko(2010年配信開始)は、タイムフリーで1週間の聞き逃し聴取やお気に入りの番組を誰かと共有できるシェアラジオのサービスがあり、スマートフォンで利用する方も多く、現在、ユーザーは2年前の200万 人弱から450万人となっています」

「ラジオ業界の広告費の収入は2年連続プラスで、メディアとしての価値は上がっているのです。ここでラジオの強みを考えます。まず、収録は少人数で機動力があるということで、生放送には臨場感があります。広告メディアでキーワードとなっている『engagement:エンゲージメント』(「つながり」「きずな」「関わり」)という面から見てみると、ナビゲーターとリスナーが信頼関係で成り立っていて、ナビゲーターとリスナーが1対1といえるような膝詰めで話している親密なメディアです。このような強みがあることから、他のメディアとのコラボが積極的に行われるようになってきました」

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