A.C.P.C.提携講座 ライブ・エンタテインメント論
提携講座/登壇講師インタビューseason 1
CHAPTER.1
入社試験について
― 先程の講義で、本年度のホリプロの入社試験のお話をされましたが、詳しく教えてください。4次試験は四泊五日だったそうですが?
堀義貴氏(以下堀と略):例年は春に行ないますが、今年は秋に。最終的には10人に絞り込み、残った彼らは四泊五日で禅寺に泊まり、試験を受けました。
― どんなテストをなされたのですか?
堀:10人を2チームに分けて(男女混成)、初日は駅から禅寺まで10㎞ぐらいを歩き、また、最終課題は「ここにいる人たち(面接官)を笑わす」でした。
― 四泊五日の入社試験というのは、これまで聞いたことがありません。御社はいつもそうなのですか?
堀:今年が始めてです。これまで一泊二日はありましたが、入社試験については、僕らもいろいろ考えさせられることがありました。7、8年前に、『面接の達人』などをひと通り分析したのです。最初に筆記試験があり、役員面接、社長面接といったマニュアル通りだと直球には対応できるかもしれないが、変化球への対応は見抜けません。当時は弊社も同じようなことをやっていましたが、昨今はインターネットの掲示板に「社長がでてきたぞ、こんなこと聞かれた」と書き込みもあり、だったら、僕らは、「これで落ちるのなら、もうだめだろう」というところまで、ゆっくり見ようということで、今年は最終面接が四泊五日になりました。
― 相当な数の応募があると思いますが、ほとんどの方々が落とされるわけですね。
堀:そうですね。憧れもあって受けに来たのに落とされる人がほとんどという、入社試験ほど冷たいものはないと思います。ですから、せめてホリプロは面白かったと思って帰ってもらいたいですね。
― 彼らは、一芸能ファンという立場もありますからね。さて、四泊五日のお話しをもっと聞かせていただきたいのですが、10人中、何人が採用されたのですか?
堀:最終的には6人が残り、その後の最終面接で5人になり、結果5人の採用です。
― 最終面接は、どんな内容だったのですか?
堀:ホリプロにとって、いかに自分が必要か?というプレゼンテーションです。
― 入社試験、振り返ってみていかがですか?
堀:最終課題の「ここにいる人たち(面接官)を笑わす」には、何度もダメだしが出たそうです。僕は後から合流したのですが、「ものをつくりだすのは、簡単なことではない」ということが受けた人には実感としてあったと思います。彼らには、きついことを体験して合格したわけですから、「やめるなよ」って言いたいですね。あのとき、最初に一生懸命にやったのは何だったか、同期のなかで確認し合って欲しいと思います。
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